例年よりも早い桜便りが聞こえ始めた九州地方へ4泊5日(3月20~24日)の旅です。福岡から長崎、天草を回りました。
芦屋釜の里
最初は芦屋町にある芦屋釜の里を訪ねます。芦屋釜は南北朝時代頃(14世紀半ば頃)から桃山時代にかけてこの地域で造られていた茶の湯釜で、江戸時代初期頃には途絶えてしまいました。現在では芦屋釜の再現を目指しているそうです。
宗像大社
芦屋町から西へ移動して宗像大社へ。宗像大社は2017年7月、「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群として世界遺産に登録されました。沖ノ島の沖津宮、筑前大島の中津宮、田島の辺津宮の三社から成りますが、今回は最も行きやすい辺津宮を訪れました。
宮地嶽神社
続いて日本一の大注連縄が見られるという宮地嶽神社へ向かいます。注連縄は長さ11m・直径2.6m・重さ3tの大きさで宮地嶽神社のシンボルです。神社へ着いた頃には雨が強くなってきました。
玄界灘に面した糸島半島の北西の突端・芥屋(けや)にある宿に泊まります。玄界灘は強風で荒れています。
虹ノ松原
2日目は唐津散策と平戸島へ渡ります。たたきつけるような雨が降り続く中、虹ノ松原を少し歩きました。松原はさすがに防風林だけあって、多少の雨風なら凌ぐことができそう。
唐津城
虹の松原を抜けて唐津市に入ります。唐津のシンボルともいえる唐津城を見学。別名舞鶴城とも呼ばれ、桜や藤の花の名所になっていますが…桜はまだ蕾でした。
曳山展示場と唐津神社
唐津神社で毎年11月に行われる豊穣の秋祭「唐津くんち」では、乾漆で製作された巨大な曳山が町を練り歩きます。曳山展示場には実際に使われる14台の曳山がずらり勢揃いしています。
唐津焼
唐津焼の窯元を訪ねます。唐津焼は1580年代頃に興り、茶人から愛される茶陶として発展してきました。窯元の一つ、中里太郎右衛門陶房では唐津焼と触れ合えます。
平戸島
平戸瀬戸に架かる吊り橋・平戸大橋を渡り平戸島へ。
カトリック平戸ザビエル記念教会
平戸島は江戸時代初めまで海外貿易の拠点として栄えた町で、キリスト教の布教も盛んに行われてきました。ザビエル記念教会の名は、日本に初めてキリスト教を伝えた聖フランシスコ・ザビエルにちなんだものです。
ところが徳川時代になるとキリスト教への弾圧が強まったため、平戸のキリスト信者達は密かにキリシタン信仰を続ける「潜伏キリシタン」になっていきました。
生月島
辰の瀬戸を跨いで連絡する生月大橋(いきつきおおはし)を渡ります。
塩俵の断崖
生月島の西側には塩俵の断崖と呼ばれる奇岩群があります。
大バエ灯台
生月島最北端には大バエ灯台があります。
根獅子棚田
再び生月大橋を渡り平戸島へ戻り、根獅子の棚田を眺めました。根獅子地区はもともと土地の起伏が激しく平地が少ないことから、急斜面にまで棚田が広がっています。さらに潜伏キリシタン時代の信仰様式を独自に受け継ぐ数少ないカクレキリシタンの郷でもあります。
平戸島から本土の宿に向かいます。新鮮な海の幸・お刺身三昧の夕食です。
3日目は長崎と雲仙を目指します。
神崎鼻公園
神崎鼻公園は日本本土最西端の地です。海を眺めながら公園を散策します。
九十九島
石岳展望台からの眺めは360°のパノラマ。さらに長崎市へ移動して市内散策です。
平和公園
原爆落下地の近くに整備された平和公園には、平和祈念像があります。
浦上天主堂
平和公園から浦上天主堂(カトリック浦上教会)まで歩きます。爆心地から500mの場所にあった旧天主堂は爆風によって破壊されてしまいました。現在の天主堂は1959年に再建されたものです。
日本二十六聖人記念館
祈りの丘絵本美術館
大浦天主堂
大浦天主堂はもともとフランス人のための礼拝堂として造られたカトリック教会です。日本における初期の洋風建築として国宝に指定されています。さらに長崎周辺の潜伏キリシタンの存在が世界に知れ渡るきっかけとなった場所でもあります。
グラバー園
グラバー園は、旧グラバー住宅を中心に洋風建築が建ち並ぶ公園で、どこか異国情緒を感じます。長崎港の眺望も素晴らしいです。
グラバー住宅は幕末から明治にかけて日本の近代化に大きな影響を及ぼしたトーマス・ブレーク・グラバーの邸宅として使われていました。
雲仙地獄
長崎市街地を後にして雲仙温泉へ向かいます。島原半島の中央に位置する雲仙温泉は硫黄の香りが立ちこめる観光名所です。温泉余土におおわれた一帯が雲仙地獄で、噴気孔から真っ白い水蒸気がもくもくと噴き上がっている地獄を散策出来ます。
小地獄温泉
雲仙小地獄を源泉にした乳白色の硫黄泉・天然かけ流しの宿に泊まります。
島原城
4日目は島原城下町めぐりです。築城当時の島原の石高に比べると規模の大きな城構えとなっており、領民の負担が増したことも、島原の乱の一因と言われています。
武家屋敷
島原の城下町に残る武家屋敷を眺めながら散策。道の中央部に湧水の水路が設けられているのも特徴です。
湧水めぐり
古くから水の都といわれ新町一帯は特に湧き水が豊富で、地面を50cmも掘ると湧き水が出てくるほどです。
島原半島の中央に位置する雲仙岳は複数の山々から成る火山で、1990年の噴火によって出来た平成新山が最高峰です。雲仙岳を眺めた後は、諫早湾の雲仙多良シーラインから門司へ向かいます。
門司港レトロ
門司港で夕暮れのひとときを過ごします。門司港にある門司港レトロは大正ロマンの雰囲気が漂うレトロな建物が立ち並ぶ港町です。
神戸へ
神戸行きフェリーに乗船するため、新門司港フェリーターミナルに移動します。新門司港の出航は19時。翌朝には神戸六甲アイランドに到着します。
寸又峡
神戸から帰路の途中で静岡県にある寸又峡に立ち寄りました。